フェルデンクライス・メソッドのATMレッスンを当院のアドバイザーがご提供いたします。
習慣化した動きから自分自身を解放し、より効率的な動き方を脳や神経系に気づかせるためのシンプルな動きによるATM;Awareness Through Movement(動きをとおしての気づき)のレッスンです。
鍼灸治療で整った身体の状態を維持して、もとの痛みや不調が戻ってきてしまうのを防ぐことにも役立ちます。
ATMレッスン
開催日:毎週水曜,
第1・第3日曜
(事前予約制)
定員 :3名(お一人の参加でも、お友だちとご一緒に参加でもOKです)
参加費:1名 ¥2,000(税込)/回 (現金でご持参ください)
持ちもの:タオル1枚(汗をかくほど動くことはほとんどありませんが、横になるときに頭の下に敷くために使用します)
*楽な動きやすい服装でご参加ください*(院内で着替えも可)
フェルデンクライス・メソッドってなに?
聞き慣れない方には、何か怪しげなものと思われるかもしれませんが、このメソッドはいわゆるスピリチュアルなものでもなく代替医療でもありません。神経可塑性を利用する自己教育の方法です。
ニューヨークタイムズのベストセラーにもなった「脳はいかに治癒をもたらすか?」(ノーマン・ドイジ著, 原題:The brain’s way of healing) の中で、神経可塑性を用いた治療的アプローチの中の一つとして取り上げられており、私(=当院アドバイザー)はこの本をきっかけにフェルデンクライス・メソッドに興味を持ちました。
長年医療に携わってきた立場として、専門領域において自信を持って提供できる治療法は一部あります。しかしながら、医療機関を受診して何らかの病名をつけられ、何らかの医療行為を受けても、結果的に症状が改善しない、場合によってはさらに状況が悪くなっている症例も多く見てきました。
フェルデンクライス・メソッドの開発者であるMoshe Feldenkrais(1904-1984)は1972年の著書『Awareness Through Movement』(日本語訳:『フェルデンクライス身体訓練法』)の中で、
“Most people will choose to consult an expert – the best answer in serious cases. However・・・, it is doubtful whether the expert will be of much use. Self-help is, in the final instance, the only way open to everyone.”
“たいていの人は専門家に相談するのがいいというだろうが、たしかに深刻な重症例ではそれが最善の策であろう。ところが、(中略)どのみち専門家がたいして役に立つかどうかは疑わしいということがある。自分で自分を助けるのが、最終的に誰にも開かれた唯一の道である。”
と書いています。50年以上経過した現在の医療は進歩した領域もありますが、情報が溢れすぎて専門家と称する人たちが玉石混交で何を信じてよいのか、わからない時代です。専門家と称する人に自分の大切な心と身体をゆだねる必要はない、これは変わらない真実だと思います。



習慣に縛られているということ
日頃の日常動作において、どのように座り立ち上がり歩くか、話したり食べたりするときにどのように口を動かすか、など私たちはいちいち考えることほとんどありません。“We act in accordance with our self-image.”
“私たちは自らの自己イメージどおりに行動する”
先ほど紹介した本『Awareness Through Movement』(日本語訳:『フェルデンクライス身体訓練法』) はこの一文で始まります。自己イメージは、育った環境や文化、受けた教育と遺伝的要素の影響を受けながら自己教育により形成され、次の4つの要素から成り立っています。
感覚 Sensing
感情 Feeling
動き Movement
思考 Thinking

私たちは気づかないうちに受けた教育や社会背景や情報の影響を受けて、「こう動くのが正しい」「こうしなければいけない」という社会通念や思い込みにとらわれて生きているかもしれません。その結果、自己イメージは、必ずしも自分の身体の構造に最適なものにはなっておらず、日頃感じる不調や痛みは、どこかが損傷したり病気になったりしているからではなく、実は習慣化した自分の動き方が根本的な原因になっている場合もあるのです。
一つの例として「腰痛」を取り上げてみましょう。
「腰を折る・腰をかがめる」などの日本語にもあるように、体が腰の部分で曲がると誤解している人は多いように思います。しかし、骨格から考えると腰椎(腰の部分の背骨)は上下の椎骨が硬く固定されており構造上前に曲がることはなく、股関節の構造が上半身を前方へ屈曲させることを可能にしています。腰の部分を蝶番のようにして背中を曲げなければならない、という思い込みから背中の筋肉が余計に緊張させてしまい腰痛を引き起こしている可能性があります。しかし、股関節を使うという言葉を用いても、やはりそれぞれの思考や感覚は個人差があり、そう簡単に実践できるものではありません。ではどう動くのが最適なのか?骨格や体型がそれぞれ異なるため、自分の最適な方法を動きをとおして見つけるしかないのです。その探索の方法こそがフェルデンクライス・メソッドです。
動きをとおしての気づきAwareness Through Movement
なぜ「動き」を用いるのか?
Moshe Feldenkraisは、自身の膝の負傷の経験をもとに脳と身体機能のコントロールに深く興味を持ち研究し、数百種類の「動き」を用いたレッスンを開発しました。その動きのレッスンが、ATM; Awareness Through Movement=動きを通しての気づき と呼ばれています。ATMレッスンでは、お手本の動きはなく、言葉によるガイドに従ってシンプルな動きを30分から1時間弱、バリエーションを加えながら繰り返していきます。シンプルな動きを繰り返しながら、少しずつ新しい動きを試すことで、脳に情報を送り、より効率の良い動き方を脳と神経系に気づかせ、選択肢を増やしていくことができます。
なぜ「動き」をツールに用いるのでしょうか?
先ほどのセルフイメージの4つの要素に戻って考えた場合、この4つの要素の中で、唯一、「動き」に関しては、地球の引力は誰にも同じようにかかることから、重力に対する身体の調節機構は変化は、他の思考・感情・感覚と比べて認識しやすいからです。実際の行動においては、4つの要素は常に相互作用があり、切り離して考えることはできません。動きの要素に細かく注目すると、結果的に他の要素にも影響が現れ、互いに関係づけながら改善する選択肢がおのずと見つかってくることもあります。


頑張ってはいけない! なぜ?
私たちの多くは頑張ること・努力することが美徳とされる社会で生きてきて、現在もそんな社会で格闘しながら生きている方が多いかと思います。もちろん、努力によって得られた結果や業績もあるでしょう。
しかし、このフェルデンクライス・メソッドのレッスンでは、頑張ってしまうと新しい気づきが得られません。頑張って大きく動いたり早く動いたりすると、長年習慣化した自分の癖にしたがって動いてしまいがちで、同じ動きを反復する単なるエクササイズになってしまいます。決して頑張らないで、小さくゆっくり動きながら、異なる動きを試すことで、自分の神経系に対して新しい選択肢を与えて、小さなエネルギーで効率よく賢く動く方法が見つかるのです!
やや難しい話になってしまったかもしれませんが、レッスンはとてもシンプルです。
まず体験してみることをおすすめいたします!!
お気軽にご予約ください。
ATMレッスン
開催日:毎週水曜,
第1・第3日曜
(事前予約制)
定員 :3名(お一人の参加でも、お友だちとご一緒に参加でもOKです)
参加費:1名 ¥2,000(税込)/回 (現金でご持参ください)
持ちもの:タオル1枚(汗をかくほど動くことはほとんどありませんが、横になるときに頭の下に敷くために使用します)
*楽な動きやすい服装でご参加ください*(院内で着替えも可)
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